「苦労は買ってでもしろ」は本当か?行動科学で明らかにされた事実が!

2021.09.11

齋藤英人
レゾンデートル株式会社 代表取締役
『行動創造理論』第一人者
自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

 

「苦労は買ってでもしろ」に隠された事実が!?

 

 

今日は
「苦労は買ってでもしろ」
について触れてみたいと思います。

 

 

<index>

①苦労や困難に関することわざは本当か?

②苦労は買ってでもするべきか、を明らかにした研究

③部下や子供の育成で大切なことは「困難」ではない

 

 

■苦労や困難に関することわざは本当か?

 

 

苦労や困難に関する
「ことわざ」
はいくつかあります。

 

 

『可愛い子には旅をさせよ』

『若いうちの苦労は買ってでもしろ』

『獅子は我が子を千尋の谷につき落とす』

 

 

代表的なことわざだと、上記のものがあげられるでしょうか。

 

 

上記にあげたことわざは
「困難を体験する」
「苦労をしたほうが良い」
といったことをわざわざした方が良いという言葉です。

 

 

ことわざの言葉のように
「部下の指導で、あえて厳しくする」
という方針の上司もいると思います。

 

 

しかし本当に
「苦労はしたほうが良いのか?」
という疑問もあるかもしれません。

 

 

もし意味がないなら
「わざわざ苦労などしないほうが良い」
のではないでしょうか?

 

 

苦労と効果の相関関係を明らかにした
「研究」
があるので見てみましょう。

 

 

■苦労は買ってでもするべきか、を明らかにした研究

 

 

苦労と効果の実験は
「ラットに電流を与える」
という実験です。

 

 

ラットには
「人間でいう青年期(生後5週間)」
を使いました。

 

 

実験では2つのグループにラットを分けます。

 

 

実験方法は
「電流(苦労)」
を流すというものです。

 

 

1つ目のグループには電流を与えるが
「前足で小さなホイールを回すと止まる」
とします。

 

 

2つ目のグループには電流を与えるが
「ホイールがなく止めることができない」
としました。

 

 

そして5週間後に
「もう一度電流をあたえる」
という実験を行います。

 

 

今度は両方のグループとも
「ホイールがなく電流を止めることができない」
カタチで行いました。

 

 

そして翌日
「行動テスト」
を行いました。

 

 

整理すると以下の2パターンです。

 

 

Aグループ

1回目 電流をホイールで止められる

2回目 電流が止められない

 

 

Bグループ

1回目 電流が止められない

2回目 電流が止められない

 

 

最初の実験で
「ホイールがなく電流を止められない」
Bグループのラットの行動から見ていきましょう。

 

 

Bグループのラットは再び困難に出会った時
「臆病な行動」
を取るようになりました。

 

 

また電流が来るのでは…
という怯えの行動を取りました。

 

 

Bグループのラットの反応は
「普通に想定できる」
かもしれません。

 

 

では、Aグループのラットは同でしょうか?

 

 

「ホイールを回して制御できる経験」
をしたAグループの反応は異なりました。

 

 

Aグループのラットは再び困難に出会った時
「冒険心が旺盛な行動」
を取るようになりました。

 

 

制御できないストレスに出会っても
「無力感」
に陥ることはありませんでした。

 

 

さてあなたは実験の結果を
「正しく見る」
ことはできるでしょうか?

 

 

結果は
「部下の育成」
に大きな気づきがあります。

 

 

重要なポイントは
「〇〇〇」
です。

 

 

■部下の育成で大切なことは「困難」ではない

 

 

さて、実験からの教訓です。

 

 

苦労や困難に直面したとき
「自分で乗り越えたかどうか」
が大きな意味を持つということです。

 

 

ことわざの言葉通り
「苦労や困難を味わうこと自体が大切ではない」
ということです。

 

 

与えられた困難を
「自分のチカラで乗り越えたかどうか」
が大切なことです。

 

 

自分で乗り越えられなかったら
「無力感を学習する」
こととなり、どんどん困難から逃げることになります。

 

 

先ほどあげたことわざには
「本来続きの言葉が必要だった」
ということです。

 

 

若いうちの苦労は買ってでもしろ
→「そして自分で乗り越えなさい」

 

 

かわいい子には旅をさせよ
→「そして自分で旅をやり遂げさせなさい」

 

 

獅子は我が子を千尋の谷につき落とす

→そして自分で上がってきなさい

 

 

上記を理解せずに部下に対して
「厳しくするのが私の方針だ」
とすればあなたの指導手段の押し付けになります。

 

 

単なる自己満足で
「パワハラ認定」
をさせる危険性もあります。

 

 

繰り返しますが大切なのは
「困難を自分で乗り越えたかどうか」
ということです。

 

 

指導する立場の人は
「自分で乗り越える体験をサポ―トする」
こを意識すると良いかもしれませんね。

 

 

自分で乗り越えなければ
「無力感がどんどん膨らむ」
ことになるかもしれません。

 

 

特に若い世代は
「競争が少なく困難を乗り越える」
という体験が少ない世代です。

 

 

そこにいきなり
「厳しい指導をすると会社を去る」
ことになるかもしれません。

 

 

部下は
「困難があったらその場から去る」
というプログラムが脳にインストールされていると思う方が良いでしょう。

 

 

若い部下たちは
「考えて困難から去るという行動」
を選択しているのではありません。

 

 

脳のプログラムから
「自動的に呼び出された行動」
を選択しているということです。

 

 

マネージャーたちは
「無意識の行動の前提」
を理解しておく必要があるでしょう。

 

 

ビジネスでは
「無意識の行動」
をコントロールすることが成功の一番の近道です。

 

 

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今日は「苦労は買ってでもしろ」というテーマに触れてみました。

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行動創造理論第一人者
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