【ビジネス寓話シリーズ】「檻の中のサル」あなた自身がサルになっているという話

2023.01.15

齋藤英人
レゾンデートル株式会社 代表取締役
『行動創造理論』第一人者
自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

 

まだサルのほうがマシかもしれません、あなた自身がサルだから

 

 

今日は大人気の
「ビジネス寓話シリーズ」
をお送りいたします。

 

 

「織の中のサル」

 

 

どんな教訓があるのでしょうか?

 

 

————————————————————–

 

屋根からバナナががぶら下がっている檻に
「4匹のサル」
が座っています。

 

 

あるときサルが階段を上ってバナナを取ろうとします。

 

 

その時、研究者は
「サルに冷水を浴びせて邪魔をする」
ことをします。

 

 

すると数日後、サルはバナナを取るのを諦めるようになります。

 

 

次に研究者は
「4匹のうち1匹のサルを入れ替える」
ことを行いました。

 

 

する新しく入ったサルは
「バナナを見つけ取りに行く」
ことをしようとします。

 

 

しかしサルは社会的生き物なので
「他の3匹が新しいサルと止める」
という行動を取ります。

 

 

他の3匹が水をかけられる前に引きずり下ろすのです。

 

 

このようなことが何度も続けられます。

すると新しいサルもバナナを取りに行こうとしなくなりました。

 

 

その後、数週間かけて
「猿を1匹ずつ入れ替える」
ことを行います。

 

 

入れ替えが続けば
「冷水をかけられた経験を持つサルは檻からいなくなる」
となります。

 

 

しかし階段を上ってバナナを取ろうとするサルは1匹もいなくなったのです。

 

 

この檻の中では
「バナナは取ってはいけない」
という不文律が出来上がりました。

 

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この話は
「伝統」
が出来上がる例として引用されるお話です。

 

 

■人の組織の中でもチャレンジが消えるのは同じ理由だった!?

 

 

サルの檻の話は
「ビジネスの組織」
においても全く同じです。

 

 

業績を上げるためのチャレンジも
「サルの檻の法則」
によって妨げられています。

 

 

「それはやってはいけない」

「それをやっても無駄」

「以前やったけれど効果が無かった」

 

 

根拠もなく作り上げられた
「誤った組織文化」
によって、チャレンジが妨げられます。

 

 

例えばミドルマネージャーを
「ヘッドハンティング」
して獲得してきたとします。

 

 

新たに入ってきたマネージャーは
「これまでの自身の経験をもとに社内に改革の提案をする」
としたとします。

 

 

しかし、会議の中で
「それは出来ない」「それはうちでは合わない」
などといって、従来のカタチを変えないようにする力が働きます。

 

 

最初のうちは意見を戦わせようとしますが
「いつの間にか組織文化の中でできること」
だけをやるようになります。

 

 

サルの檻と全く同じことが、様々な組織で行われています。

 

 

■個人レベルでは「あなた自身が邪魔をするサル」になっている

 

 

組織レベルで話をしましたが
「個人のレベル」
でも全く同じです。

 

 

同じというより
「止めるサルが自分自身」
という点では、もっとタチが悪いかもしれません。

 

 

「自分自身がやってきたこと」=「前からいるサル」

この公式が成り立ちます。

 

 

新しい方法を目の前にしても、やり方を変えられない人が多く存在します。

仮に取り組んだとしても、自分がコントロールできるわずかの範囲です。

結果を変えようと、大胆な行動を変える人はまれです。

 

 

人の脳というのは
「自分が見たり、経験したことを正しいと思う」
という性質があります。

 

 

その為
「正しくても新しい方法」
というのは劣ってみるようになります。

 

 

多くの人が成功した方法にも関わらず
「自分のやり方が優れている」
と思っているというわけです。

 

 

文字にしてみるとずいぶんと無能な人に見えるでしょう。

しかし、あなたも含め人間に基本的反応です。

 

 

普通に研修をやっても変わらない理由もここにあります。

 

 

研修を受けた直後は
「新しい知識を試してみよう」
という気になったかもしれません。

 

 

しかし次の日、出社をした時にはすっかり忘れています。

あなた自身の記憶のメカニズムに乗せれられていないからです。

 

 

無意識に選択すること行動は
「慣れ親しんだもの」
となります。

 

 

そしていつしかやってもいないのに
「自分には合わなかった」
「やる意味はない」
といって、やったように記憶を差し替えています。

 

 

バナナを取らせないようにするサルが
「自分自身」
ということです。

 

 

それでも変えたいのであれば
「脳のメカニズムを先回りする」
ことが必要です。

 

 

今日はビジネス寓話シリーズ
「サルの檻」
をお送りしました。

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行動創造理論第一人者
レゾンデートル株式会社代表取締役
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自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

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