コミュニケーションの曖昧さ「砂山のパラドックス」営業が陥ると必ず失注する

2022.06.07

齋藤英人
レゾンデートル株式会社 代表取締役
『行動創造理論』第一人者
自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

日本語は美しいが難しい…コミュニケーションの曖昧さ

 

 

今日は
「曖昧な言葉」
というテーマに触れてみたいと思います。

 

 

<index>

①あいまいな言葉の意味をあなたはどう使っていますか?

②有名な「砂山のパラドックス」はなぜ生じてしまうのか?

③ビジネスの世界でパラドックスが起きたら大変なことに!

 

 

■あいまいな言葉の意味をあなたはどう使っていますか?

 

 

言葉の意味は非常複雑な時があります。

同じ言葉でも人によっては受け止め方が違う場合があります。

 

 

言葉の意味の複雑さは
「一休さんのとんち」
にも使われています。

 

 

「このはしわたるべからず」
というお話は有名で誰もが知っていることでしょう。

 

 

「橋」と「端」
をかけて堂々と中央を渡るというお話です。

 

 

とんち話なら良いのですが
「普段の仕事の中でも曖昧に使われている言葉」
が非常に多いことはお気づきでしょうか?

 

 

例えば昨日行った会議や商談にも
「曖昧な言葉」
が多数使われていたと思います。

 

 

しかもその曖昧な言葉は
「ビジネスをマイナス方向に導く恐れがある言葉」
ということはご存じでしょうか?

 

 

■有名な砂山のパラドックスはなぜ生じてしまうのか?

 

 

ビジネスの影響を見る前に
「砂山のパラドックス」
という点に触れておきましょう。

 

 

砂山のパラドックスとは、紀元前4世紀ごろに活躍したとされる
「哲学者エウブゥリデス」
が最初に指摘されたことと言われています。

 

 

あなたも砂山を想像してみてください。

 

 

砂山から
「砂を一粒取り除いた」
としたら、そこにあるのは砂山ですか?

 

 

当然、砂山であることが成り立ちます。

 

 

この視点に基づいていくと
「砂を一粒ずつ取り除いても砂山のまま」
となります。

 

 

しかし、砂を取り除く作業を続けていくと
「最後の1粒」
にたどり着くこととなります。

 

 

さて、残った一粒は砂山と呼べるでしょうか?

 

 

恐らくあなたも
「残った一粒を砂山と呼ぶ」
ということにはかなりの抵抗をおぼえるはずです。

 

 

しかし出発点からの連続した議論からすれば
「1粒も砂山である」
という結論が生じることになります。

 

 

意味があいまいな言葉に、正しいと思われる議論を適用するとパラドックスが生じるという逸話です。

 

 

ずっと取り除かれる作業を見ていた人にとっては
「砂山とは言えなくもない」
となるでしょう。

 

 

しかし作業が終わった時点でそこに現れた人は
「砂山?何を言っているんだ?」
となるでしょう。

 

 

ここで意見の違いが生まれるのは
「時間の差」
から来ています。

 

 

経緯を知っている人

結果だけを見ている人

2人の持っている情報は異なるので、当然結論にもズレが出てきます。

 

 

上司と部下の会話にそのまま当てはまりそうです。

また営業とお客様の会話にも当てはまるでしょう。

 

 

■ビジネスの世界でパラドックスが起きたら大変なことに!

 

 

ビジネスのコミュニケーションでも
「目の前の情報」
については同一です。

 

 

しかしその言葉の表す
「言葉の意味」
はそれぞれ異なることがあります。

 

 

特に顕著に表れるのは
「形容詞」
の言葉です。

 

 

例えば
「新しい企画」
という議論があるとします。

 

 

もうこの瞬間にも
「新しいという概念の違いがある」
ことは想像できそうです。

 

 

上司、部下との会話なら
「早く」
という言葉でパラドックスがよく見られそうです。

 

 

今日中なのか?

今週中なのか?

 

 

明確に数字を示さないとトラブルになりそうです。

 

 

社内の話なら修正もできますが
「営業とお客様のコミュニケーション」
の場合は取り返しがつかないかもしれません。

 

 

社内の人間同士より
「情報の差は大きい」
と言えるでしょう。

 

 

営業は製品や市場の情報を持っている

お客様は自社の課題の情報を持っている

 

 

営業とお客様の前には
「商品のパンフレットが置いてある」
という状態です。

 

 

目の前にある製品情報に触れているのは一緒です。

しかし、実際に想像していることは全く違うかもしれません。

 

 

営業にとってまず重要なことは
「共通認識を作ること」
となります。

 

 

前提条件を合わせないまま商談を始めると
「何か違うな?」
とお客様は感じだします。

 

 

するとお客様の脳は違和感をエラーと認識して
「マイナスの要素ばかり見つける」
ように無意識に働きます。

 

 

当然、商談の結果は振るわないでしょう。

脳のメカニズムからしてみても、当たり前のことです。

 

 

さらに今の商談は
「オンライン」
で行われることが増えています。

 

 

目の前の情報すら共有できていません。

さらにマスクをしていたら、表情からも情報が無くなる状態です。

 

 

そのような状態で
「お客様の行動を創り出す」
というのは、従来の営業技術とは異なるものがあります。

 

 

たった1つの言葉でも違うので、例を見てみましょう。

 

 

「大きいどんぶり」

「サッカーボール程のどんぶり」

「直径20cmのどんぶり」

 

 

同じどんぶりの話をしていても
「大きなどんぶり」
では伝わらないでしょう。

 

 

公開講座で上記の例で話をしましたが
「大きいどんぶりの想像」
は見事にバラバラでした。

 

 

対面のコミュニケーションでは
「身振り手ぶり」
を使って共有できた点もあったでしょう。

 

 

しかし今のコミュニケーションの環境は異なります。

 

 

砂山のパラドックス以上の
「情報の差異」
が常に生じていると言っても良いでしょう。

 

 

非常に難しい商談の中で
「あなたも数字を残し続ける」
ことは求められ続けることでしょう。

 

 

オンラインに変わっても売れ続けている人もいます。

また、対面ではいまいちだった営業が、売れるようになった例もあります。

 

 

しかし多くの営業は
「成約率の低下」
に悩まされていることでしょう。

 

 

売れている営業と売れていない営業の差はどこにあるでしょうか?

 

 

対面か、オンラインかではなく
「言葉の意味の曖昧さを解消できているか」
が重要になります。

 

 

お客様と同じイメージを作り上げるのは
「営業の仕事」
となります。

 

 

そのために最も重要なことは
「お客様の脳がどう動いているか?」
という視点で言葉を選ぶことです。

 

 

例えばどんぶりの話でも
「大きいどんぶり」
とあなたが伝えれば、イメージは異なります。

 

 

しかし
「サッカーボール程のどんぶり」
と伝えればイメージは近くなります。

 

 

やることはたったこれだけです。

しかし1時間の面談で言葉はどれだけかわされているでしょうか?

 

 

多くのやり取りで共通認識を作るには
「脳のメカニズムを先回りする」
ことが非常に重要となります。

 

 

幸いにも脳科学と行動科学を基軸とした
「営業理論」
は存在しています。

 

 

その理論で身につければ
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という結果を無理なく手にできるでしょう。

 

 

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  • 脳科学

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今日は「曖昧な言葉」というテーマに触れてみました。

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行動創造理論第一人者
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