売れない営業の「高い」と言われたときの最低の対応

2018.01.25

齋藤英人
レゾンデートル株式会社 代表取締役
『行動創造理論』第一人者
自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

 

今日は

「比較」

というテーマに触れていきたいと思います。

  

営業の場面で

「高い」

と言われることはないでしょうか?

 

 

■あなたなら「高い」と言われたときどうする?

 

その時皆さんはどのように対処いたしますか?

  

反射的に

「では値下げいたします」

「いくらだったらよろしいでしょうか?」

このように対応することはありませんか?

 

厳しい言葉ですがこれは

「最低の対応」

といえます。

 

お客さんは

「最初からその金額で持ってくればいいのに」

と信頼感を損なう結果にもなりかねません。

 

せっかくお客さんのために

「値下げしてまで対応」

したにもかかわらずです。

  

では

「高い」

と言われたときにどうしたらよいでしょうか?

 

 

■高いと言われた時にすべきことは?

 

まず確認すべきは

「何と比較して高いと思っているのか?」

ということです。

 

皆さんもお買い物をするときに

「高い」

と思ったことがあると思います。

 

そのとき必ず

「何かと比較して高い」

と考えたはずです。

 

営業をしているお客さんも同様です。

「何かと比較している」

ということです。

 

そこで大切なのは

「まず何と比較しているのかを知る」

ということです。

  

・競合の提案と比較してなのか?

・既存のやり方と比較してのモノなのか?

・担当者の先入観によるものなのか?

 

 

すこし極端な例ですが

「メルセデスベンツ」

を提案したとします。

 

もし提案を受けた人が

「軽自動車」

にずっと乗っている人であれば

 

「高い」

と思うことでしょう。 

 

「そもそもカテゴリが違う」

とおっしゃるかもしれません。

 

でも同じ自動車です。

「出発地点から目的地点まで運ぶ」

という機能は同等に満たしているはずです。

 

しかしそれとは違う

「価値」

があるからその値段でも買う人がいるということです。

 

そのベンツも

「ロールスロイス」

と比べたら安いと言えます。

 

このように

「何かと比較して判断している」

ということです。

 

ただ多くの営業は提案時に

「何と比べるかを相手任せにしている」

としています。

 

その結果

「高い」

となってしまっては、そこで提案は終了です。

 

 

大切なのは以下の2点です

1「顧客の比較軸を知る」

2「比較軸を自ら提示する」

ということです。

 

高いと言われたら

「値段を下げます」

「いくらだったいいですか?」

と反応する前に

 

「何と比較して高いとお考えですか?」

「なぜ高いとお考えですか?」

と聞けるようになるといいですね。

 

その上で

「価値は〇〇と同等で価格は△△以下です」

と提示すると良いでしょう。

 

比較軸を

「価格⇒価値」

に変換することは成約に向けて

「絶対に必要なプロセス」

です。 

 

■「高い」という理由で断られることはない

 

もう1点

「覚えておくと良いこと」

があります。

 

それはそもそも

「本当に『高い』という理由で断わる顧客はいない」

ということです。

 

「高いから」

というのは体のいい断わり文句と思っていてよいかもしれません。

 

断わるほうも

「断る理由」

いろいろ考えなければなりません。

 

それには

「高い」

というのが一番便利ということです。

 

コンサルティングの場面でも

「高いと言われて決まりませんでした」

と報告してきた営業メンバーに掘り下げて聞くと

 

「価格」が問題であったこと

はありません。

 

ほとんどが

「価値」を想像させられなかった

という結果です。

 

これはたくさんの営業報告を聞いて掘り下げてきたので間違いありません。 

 

今日は

「比較」

というテーマに触れてみました。

 

レゾンデートル株式会社 ~行動創造理論~

齋藤

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行動創造理論第一人者
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自らが開発した「行動創造理論」を活用し企業研修、公開講座、ビジネス講演など年間100回以上登壇をしており、大手企業や成長企業を中心に営業力向上と売上拡大に力を注いでいる

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